Wilcoxon順位和検定とは?
Wilcoxon順位和検定(マン・ホイットニーのU検定とも呼ばれます)は、
2つの独立したグループの差を調べるための検定です。
t検定と同じく「2群の比較」に使われますが、
データが正規分布に従う必要がないという特徴があります。
どんなときに使う?
t検定との違い
| t検定 | Wilcoxon順位和検定 | |
|---|---|---|
| 分布の仮定 | 正規分布を仮定 | 仮定しない |
| データ | 平均の差 | 順位の差 |
| 外れ値 | 影響を受けやすい | 受けにくい |
| 小標本 | やや不安 | 比較的安心 |
検定の考え方
Wilcoxon順位和検定では、
元の数値をそのまま使うのではなく、
すべてのデータを小さい順に並べて順位をつけます。
その順位の合計(順位和)が
「偶然としてはどれくらい極端か」を調べます。
※ 図が1つあるといいかな(順位表)
仮説の立て方
帰無仮説 H0:
2つのグループの分布に差はない
対立仮説 H1:
2つのグループの分布に差がある
※ 平均ではなく「分布」に注目している点がt検定との違いです。
このページの計算ツールについて
★ Z近似のみであることを説明
このページの計算ツールでは、
Wilcoxon順位和検定の 正規近似(Z近似) を用いて
p値を計算しています。
本来、Wilcoxon順位和検定には
「正確に確率を計算した検定」と「近似検定」がありますが、
このツールではExcelで簡単に計算するという都合上、Z近似のみを採用しています。
Z近似とは?
Z近似とは、
検定統計量の分布を 正規分布(ベル型)で近似して
p値を求める方法です。
標本数が十分に大きい場合には、
この近似はよく成り立ちます。
注意:p値の解釈について
注意
このツールで表示される p値は、
正規近似(Z近似)による 近似値です。
次のような場合には、
p値の精度が十分でない可能性があります。
各群の標本数が少ない(目安:20未満)
同じ値(同順位)が多い
p値が有意水準付近(例:0.04〜0.06)
小標本での厳密な検定が必要な場合は、
R などの統計ソフトによる 厳密検定の使用を推奨します。
まとめ:このツールを使う目安
✔ 各群のデータ数が20以上ある
✔ 正規分布かどうかわからない
✔ 外れ値の影響を避けたい
→ このツールの結果は参考になります
データが正規分布に近い場合は、
t検定を使う方が適切なこともあります。
→ t検定についてはこちら
(リンク)
Wilcoxon順位和検定は、
正規分布を仮定せずに2群を比較できる便利な検定です。
このページのツールでは Z近似による p値を表示しているため、
小標本の場合は結果の解釈に注意してください。